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平成30年9月定例会一般質問(高エネ研南側未利用地について/つくば市小中一貫教育の成果と課題について/つくば市未来構想改定について)
【要旨】
1 高エネ研南側未利用地について
サウンディング調査と住民説明会が一段落いたしました。それらを踏まえ今後どのように進めていくかお考えかお聞かせください。
2 つくば市小中一貫教育の成果と課題について
調査報告書について以下お伺いいたします。
(1)作成までの経過について
(2)今後どのように活用されていくのか
3 つくば市未来構想改訂について
つくば市未来構想の改訂を予定しているかと思います。以下お伺いいたします。
(1)改訂に至る背景
(2)今後の進め方について
【会議録】
黒田健祐:
自民つくばクラブ・新しい風の黒田健祐です。
まず初めに、西日本豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震と立て続く自然災害によりお亡くなりになられた方にお悔やみ申し上げるとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。また、復旧、復興に当たられている皆様に敬意を表し、一刻も早い復旧、復興をお祈りいたします。
それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
まず、1点目であります。高エネ研南側未利用地についてであります。
サウンディング調査と住民説明会が一段落したと考えております。それらを踏まえて、今後どのように進めていくのか、お聞かせください。
2点目であります。つくば市小中一貫教育の成果と課題についてであります。
調査報告書が7月、文教福祉委員会で報告受けました。下記をお伺いさせていただきます。
作成までの過程について。今後どのように活用されていくのか。
3点目であります。未来構想改定についてであります。
未来構想の改定を予定しているかと思います。下記、お伺いをさせていただきます。
改定に至る背景、今後の進め方についてであります。
以上、壇上からの質問になります。
都市計画部長:
高エネ研南側未利用地については、大久保議員の質問にお答えしたとおりですが、用地が広大であることや、都市計画の規制により、立地可能施設が限定的になっているなどの課題があります。こうしたことから、今後の検討の進め方としては、今年度において、土地利用方針や土地処分方策、事業手法等の検討調査業務に着手しています。
また、サウンディング型市場調査における事業者からの提案や説明会でいただいた意見等も参考としながら利活用の方向性を取りまとめる予定であり、できる限り早く作業を進めていきます。
教育長:
つくば市で平成24年度から行ってまいりました小中一貫教育については、昨年11月に6人の委員をお願いして、つくば市小中一貫教育評価懇談会を設置して検証をお願いしておりましたけれども、先ほど議員がおっしゃったとおり、ことし7月20日に委員長から最終報告書を受け取ったところです。
この議会で既に、鈴木議員、小森谷議員、山本議員の同様の質問にお答えしたところですけれども、関係者へのヒアリングだとか、教員、保護者、児童生徒に対するアンケートだとか、学校を直接訪問することだとか、あるいは、議会の議事録を見るとかいうことをもとにしながら、そういうようなデータをもとにしながら、都合8回の委員会を行って最終報告書をまとめてもらっております。
報告書の内容をどう受けとめるかということについては、今後、また、どういう活用をしていくかということについては、何度も申し上げておりますけれども、今、総合教育会議を中心にしながら、それぞれの方々の読み方、考え方を突き合わせて結論を出すところまで行っていませんので、もう少し時間をいただければと思っております。
とにかく報告書の中には、これからどうするかということを考えるかなり重要な指摘は幾つかいただいておりますので、その指摘をもとにしながら、総合教育会議で議論を詰めて、適切な形のつくば市の教育のこれからのあり方を考えていきたいと思っております。
政策イノベーション部長:
つくば市未来構想等の改定に至る背景についてですが、つくば市では、中長期的な視点で一貫したまちづくりを行うため、2015年3月に、つくば市未来構想及びつくば市戦略プランを策定し、戦略的、計画的に施策を展開しています。
しかし、現在、急速な技術革新がもたらす劇的な変化を踏まえ、第4次産業革命やSociety5.0と呼ばれる新たな未来像が国により提唱され、また、誰一人取り残さないという包摂的な理念のもと、SDGsによる持続可能な開発のための取り組みが世界共通で進められています。
さらに、本市においても、少子高齢化の進行、中心市街地の活力低下など、さまざまな課題が山積しています。
そのような社会、経済等の情勢の変化に的確に対応し、つくば市が目指すべき未来像を定め、諸課題を克服しながら次の世代に継承、発展させていく持続可能なまちづくりを目指すため、つくば市未来構想等の改定を行うこととしました。
次に、今後の進め方についてですが、これまでに、庁内策定組織として、本年5月に部長級の策定委員会を、6月に若手職員を中心とするワーキングチームを立ち上げています。8月には、市議会議員や外部有識者、市民委員等で構成された、つくば市未来構想等審議会を立ち上げ、諮問を行いました。
今後は、これらの組織で議論を進めるとともに、9月から11月に市民ワークショップの開催や市民アンケート等の実施を予定しており、市民の意見等を伺いながら、2030年のつくば市の未来像の策定を進めます。今年度中に未来構想改定の素案を取りまとめ、来年度中に具体的な施策を定めた戦略プランとあわせて最終版を決定したいと思っております。
なお、未来構想の決定に当たっては、来年度中の議会に議案として上程する予定です。
黒田健祐:
それでは、最初の高エネ研南側のところから何点か、御質問をさせていただこうかと思います。
昨日、同僚議員の答弁でもありましたが、現在、造成費等の調査ですかね、行っているかと思います。今年度中に出すとのことですが、どういった調査をやっているのか、もう少し詳しく教えてもらえればと思います。
都市計画部長:
まず、高エネ研南側の未利用地については、公的利用と民間事業者に貸与、売却する民間利用の方向性は想定されておりますので、その方向性を並行して検討をまずしているというところと、それから民間へ売却を想定した場合の需要調査、エンドユーザーがどの程度あるのかとか、そういうことの調査、それから土地利用のあり方を決めるための基本方針をどうしていくのか、そういう検討をしているところです。
また、土地造成、インフラ整備、そういうものを行った場合の概算費用など、そういうものについて今調査をしているという状況です。
黒田健祐:
今年度中に土地の利活用、処分等、方向性も出すということでよろしいんですかね。スケジュール感を教えてください。
都市計画部長:
調査は年度内を予定しておりますが、既に御答弁も申し上げていますが、できる限り早く進めたいということで考えておりまして、取りまとめを行った段階で、議会への報告あるいは市民への説明なども進めていくということで、そのような中で、もう少し進め方についてはきっちり決めていくということにしたいと思っています。
黒田健祐:
改選後に、速やかに第三者委員会を設置して、2017年4月に検証報告が出されて、同年たしか6月議会だったと思いますが、URとの交渉結果の報告がなされました。その後、サウンディング調査、そして住民説明会と進めてきたと認識しています。当該土地に関しては、おおむね行政プロセスとして、この間、丁寧にすべきことを行い、現在に至っているのかなとも考えております。
実際、サウンディング調査と意見交換会の資料、公表されているものを私もちょっと読ませていただきました。1点、疑問に思うというか、ちょっと確認をさせていただきたいのが、こちらは住民説明会に使った資料だと思うんですけれども、パワーポイントの課題というところで、庁内利活用意向調査やサウンディング型市場調査の結果からすると、用地全体を活用する計画は非常に困難であるとして推測をされると言及されていると思います。
ただ、サウンディング結果を見ると、全体利用というのも大体四つぐらい提案があったのかなと思うんですけれども、そこら辺はどういった検討をされたのかというのをお聞かせいただければと思います。
都市計画部長:
全体を、まず1者が、一つの者という意味ですね、そういう1者が単独で活用する、そういうことは非常に難しいかなと。購入意向にしても、部分的な購入意向であったり、あるいは、全部を使うということであっても、行政が基本的に整備を行った上での借りるとかということなので、単独で1者が全てを使うというのは、非常になかなか難しいだろうというようなことを示しているものであります。
黒田健祐:
一応、私もちょっといろいろ読ませていただいて、今までの経過等も考えて、この利活用に関しては大変な事案かなとも思っております。総合運動公園の建設のために用地を買って、それが白紙撤回になったので、その目的がもうなくなってしまったわけですよね。過去の計画とかを見ても、その利活用のあり方というのは、結構、研究所をつくったりとか住宅醸成したりとか、いろいろ言及はされていますけれども、なかなか現状になっていると。ただ、今、利息を年間3,400万ぐらい払っているという状況になって切迫した事情もあるのかなと思っております。
今、そうすると、考え方として土地の分割という方向にもなってくるのかなと。まだ確定ではないと思うんですけれども、実際、このサウンディング型の調査を見ると、部分的な複合型の総合施設の建設というところが大体5件ぐらい、実際にアンケート調査等を見ても、市民がそれを望んでいるのかというと、そうでもないとは思いますし、オーバーストアという、つくば市内ですね、嫌いがあるので、大変、今後ここをどうしていくのかというのは、さまざま考えていかないといけないのかなとも思っております。
恐らく今年度中に、ある程度の方向性を、調査も含めて出していくというところなので、議論する時間というのはここ半年未満ぐらいなのかなとも思っておりますので、ちょっと今回、サウンディング調査と意見交換会、一段落いたしましたので一般質問をさせていただいたところでございます。
一応、きょう私も、じゃあこうしましょうという結論は持ち合わせてはいません。しかしながら、大変重要な課題があると思いますので、今後、皆様とともに、ここをどうしていくかというのはしっかり結論を出していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。この点は以上であります。
2点目の小中一貫教育の調査報告書についてであります。
2次質問で、教育長の所感を求めようかと思っていたんですけれども、一昨日の鈴木議員に対する現時点での早急な考えは示すべきではないとの御答弁がございましたので、その旨、理解をしているところでございます。
文教福祉委員会でも述べさせていただいたと思うんですけれども、私の所感を述べさせていただいて、要望を述べさせていただければと思います。
要望したいことは、この調査報告書に関しては、今後の教育行政に及ぼす影響に鑑みて、冷静かつ慎重な議論をしていただいた上で、活用なり、判断をしていただきたいということを要望させていただきます。委員会のときも申し上げさせていただきましたが、この報告書を読ませていただいて、私はちょっとどうなのかなと強く感じたところです。
実際に1点目が、小中一貫校の検証報告とありますが、実質は、市内、分離型と一体型の比較検証になっております。市内一貫校の検証報告であれば、これは他市、つくばは全部一体校でやっていますから、他市の比較がなければ客観的な比較検証は行えないと思います。
2点目が、施設一体型のサンプルは、現時点で春日学園のみであります。時期的にこれは仕方がないと思いますし、報告書の中でも、さらなる調査の必要性に言及されております。
3点目が、春日学園のレジリエンス等の他の学校と比較して低いことが、大規模校化によるものなのか、施設一体によるものなのかの因果関係も、これは不明瞭であろうと思います。
4点目が、そのレジリエンス等の比較の数値の差がどのような意味合いを持つのかというのも、実際ちょっと読んでいて思いました。グラフでは、ビジュアルで示されているんですけれども、実際の数値は0.05とか0.2とか、開きがあっても、多分1行くか行かないかとか、多分そういう差異が、学校、教育全体を構成する要因の中でどのぐらい重要に深刻に扱わないといけないのか、優先的に扱わないといけないのかというのは、これは議論が必要だと思っております。
5点目は、これは先ほどもありましたけれども、課題に関して、多くのページを割いて報告が行われているのに対して、成果に関しては、報告が分量的には薄いのかなという印象を受けましたので、そこは成果含めて客観的な判断も必要というのはあるのかなと思いました。
6点目が、学力評価に対する言及が、これはあるんですね。春日学園の成果として、全国学力・学習状況調査では、6学年、9学年とも、4科目合計で全国平均を50ポイント以上を上回っていると。レジリエンス等の数値は他校と比較をしているんですけれども、この点に関しては比較がなされていないわけです。そうすると、全体を見て、公平性があるのかというのも、正直、個人的には感じたところです。
今、るる、疑問点、違和感を申し上げさせていただきましたが、つぶさに、これをしっかり見れば、各所各所に精緻な議論がなされているというのは、私もこれは理解しているところでございますので、ぜひ、改めて申しますけれども、今後の学校教育行政に大きな影響を多分与える報告書になるかと思いますので、今、多角的にという言葉もありましたけれども、多角的に、慎重に、ぜひとも取り扱っていただいて、今後のつくばの教育行政に生かしていただければと思います。
今、もろもろ申し上げさせていただきましたけれども、限られた時間の中で調査報告書をまとめられたことには敬意を率直に表するものでありますし、議論の取っかかりをつくっていただいたことには大変感謝をするものでありますので、その旨も申し上げさせていただきます。
3点目であります。未来構想改定についてであります。
これから、るる、御説明あった形で改定作業を進めていくかと思うんですけれども、私は、理念の設定って結構重要なのかなと思っていまして、この理念、四つ今あるかと思うんですね。それに基づいて、基本施策、個別施策、体系的につくられているんですけれども、きのう配られたSDGsの計画書にも未来構想の点が触れられていて、それにも、たしか5個ぐらいの柱があったかと思うんですけれども、ここの柱というか、理念というのをどのような形で整理していくのかというのを、ちょっとお聞かせいただければと思います。
政策イノベーション部長:
まず、未来構想の理念につきましては、今回、現状の改定ということになりますので、一応これまでの現状の理念も踏まえながら、かつ、その持続可能なまちづくりSDGsの理念なども反映させていくことで、新しい理念というものを、またつくり上げていく必要があるかなと考えております。
それで、今回、つくば市SDGs未来都市計画を、昨日、配付させていただきましたが、そのSDGs未来都市計画とこの未来構想との関係についてですが、このSDGs未来都市計画につきましては、持続可能都市の実現に向けて当面3年間、重点的に取り組む内容となっています。
それで、未来構想につきましては、より長期的かつ広範囲の内容となっておりますので、このつくば市SDGs未来都市計画との継続性や整合性を考慮しながら策定を進めていきたいと考えております。
黒田健祐:
この理念、どうしても未来構想ですので、まち・ひと・しごと創生みたいな形で、すっきりした形で整理するのは難しいのかなと思います。わかりやすい形で整理するのがいいのかどうかというのもあるんですけれども、多分、まち・ひと・しごとの創生戦略ですとかもろもろ、今回SDGsもありますので、そういったところが絡んでくるので、ぜひとも見てわかりやすい形で整理していただければと思います。
あと、バックキャストの視点から作成ということに言及されていますけれども、ここのところ、具体的にどう変わるのかというのを教えていただければと思います。
政策イノベーション部長:
バックキャスティングにつきましては、現状の延長線上で物事を考えるのではなく、その望ましい社会や環境のあり方を考え、そこに行き着くために、現状とどのようなギャップがあるのか、そのギャップを埋めるためにどのようなアプローチが必要なのかというのを考えていく取り組み、方法となります。
今回、未来構想にて2030年の未来像を検討していくに当たっては、このようなバックキャスティングの手法を活用していきます。ただ、このバックキャスティングのみならず、やはり現状分析もしっかりと行い、現状から予測できること、継続性なども十分考慮しながら、両方の観点をうまく組み合わせて策定を進めていきたいと考えております。
黒田健祐:
ゴールというか、目標を設定して、それを起点に多分、今やらなければならないことというのを設定してやっていくという方法で結果を出そうとする姿勢が感じられますので、よいことだと思います。
また、明確な目標設定等、その背景や理由が多分重要にはなってくるのかなと思いますので、その辺しっかり議論をしていただいて設定をしていただければなということをお願いしたいと思います。
さらに今回、審議会委員に、前回ですと議員から6人入っていたかと思うんですけれども、2名になったことについて、そこら辺の何か意図というか、理由をお聞かせいただければと思います。
政策イノベーション部長:
審議会の委員につきましては、条例で30名以内となっております。今回大きく変わった点は、市民参画の推進のために市民委員を3割程度の9名入れております。前回は3名でございました。そのため、市議会議員の方々も含め、その委員の構成については見直しを行いまして、今回は正副議長の2名の出席をいただいております。
議会からの御意見につきましては、全員協議会などで、その進捗の状況につきましては説明をさせていただきまして、そこで御意見をいただくような形で作業を進めていきたいと考えております。
黒田健祐:
理解しました。ありがとうございます。
これから策定に当たるということで、1点、要望というか、検討をしていただきたい点を申し上げさせていただければと思います。
未来構想、土地利用の構想ゾーンが設定されていると思います。コアエリアとして、つくば駅周辺と研究学園周辺が一体的にされているかと思います。るる、先ほどの中心市街化地区の議論でもありましたけれども、そこを掘り下げて、計画の中で分けて考える必要があるのかとも思います。
今、立地適正化計画とかもつくっていまして、もろもろデータとかを見ると、その意味合いであったり、都市の成熟度であったり、さまざま違いますし、課題も違うと思いますので、そこを分けて、さらにフォーカスを当てていただきたい、特に、つくば駅周辺についてはお願いをしたく思います。
市内格差が広がるという御批判も一方ではあるかもしれませんが、フォーカスすることで、より我々も考えますし、行政の方々も多分考える。ですので、今つくば駅周辺等を見ていますと、クレオ跡地どうするのかというのも議論になっていますが、面的にも、もちろん今、市がさまざま取り組まれているのも理解しています。プレイスメイキング事業ですとか、スタートアップの取り組みですとか、ぜひ、よりフォーカスが当たるような形にしていただきたいというのを要望させていただいて、私の一般質問を終わりにいたします。ありがとうございました。