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平成29年6月定例会一般質問(つくば市低炭素ガイドライン(案)について/シティー・プロモーションについて)

【要旨】

1 つくば市低炭素ガイドライン(案)について
つくば市低炭素ガイドラインの案が公表されましたが下記お伺い致します。
(1)内容
(2)期待される効果
(3)住民がうけるメリット
2 シティー・プロモーションについて
シティー・プロモーションについて様々取り組まれてきたと思います。下記お伺い致します。
(1)今までの取組とその効果
(2)今後の課題


【会議録】

黒田健祐:
 自民つくばクラブ・新しい風、5番議員黒田です。
 それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
 まず、1点目、つくば市低炭素ガイドライン(案)についてお伺いをさせていただきます。
 つくば市低炭素ガイドラインの案が公表されております。平成27年に建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律が制定され、省エネ性能の高い建物や再生可能エネルギーを導入した環境建築等が注目されております。また、つくば市は、環境モデル都市を推進する自治体としてつくば環境スタイル“SMILe”を進めており、二酸化炭素の削減にも努めております。
 このガイドラインの目的は、公開されている資料でも触れられているように、研究学園地区の建物、設備の更新、また、つくばエクスプレス沿線開発、国家公務員宿舎跡地売却により新たな開発や建物の建築が見込まれるためとしており、建物と街区をより効率的な、効果的な低炭素対策をガイドラインで示し、誘導していくことであろうと思います。
 以下、お伺いをさせていただきます。
(1)内容。
(2)期待される効果。
(3)住民が受けるメリットであります。
 2点目、シティプロモーションについてお伺いをさせていただきます。
 2013年より、シティプロモーションをブランド化して戦略的に取り組みを始めたと思います。つくば市のブランドイメージを向上させ企業誘致、誘客、定住促進につなげること、市民、在勤者につくば市に親近感と愛着を持ってもらうこと、また、茨城県全体のイメージ向上に貢献することなどが目的として、この間さまざま取り組みをされてきたと思います。
 以下、お伺いをさせていただきます。
(1)今までの取り組みとその効果について。
(2)今後の課題について。
 以上、壇上からの質問になります。よろしくお願いいたします。

政策イノベーション部長:
 つくば市低炭素ガイドラインにつきまして、内容、期待される効果及び住民が受けるメリットについてお答えいたします。
 本ガイドラインにつきましては、つくば環境スタイル“SMILe”の推進のため、建物単体及び街区について、それぞれ市が推奨する低炭素化に関する取り組みの基準を示しております。
 基準の具体的な内容につきましては、まず、建物単体では、屋根や外壁等の高断熱化や高効率の給湯器等の導入による省エネ化、また、太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入や蓄電池等の導入による創エネ化、畜エネ化、さらに、屋上緑化、敷地内緑化等による緑化が図られているかどうかといった視点で設定しております。
 続きまして、街区につきましては、例えば街区内の全ての建物が先ほど申し上げました建物単体の基準に適合しているかどうか、街区内のエネルギーを面的に管理、融通するなどエネルギーマネジメントができているかどうか、電気自動車の充電インフラ等の利用環境の整備等が図られているか、植物や水、風の活用によるエネルギー消費を抑制したヒートアイランド現象の緩和が図られているかなどの視点で設定しております。
 期待される効果につきましては、民生部門の排出削減に貢献することはもとより、他の地域に先駆けた先進的な取り組みとしてまちのブランディングや魅力発信につながることが期待されます。
 続きまして、住民が受けるメリットにつきましては、本ガイドラインの実効性を担保する観点から、現在、住民や事業者を対象に何かしらのインセンティブを付与することを検討しております。
 また、エネルギー消費量の削減、機器の効率的な運用によるコスト削減、再生可能エネルギーや電気自動車の非常用電源としての活用など、環境に優しく災害に強いまちづくりが進むことも期待されます。

市長公室長:
 シティプロモーションに関するこれまでの取り組みとその効果等についてお答えいたします。
 まず、これまでの取り組みの主なものといたしましては、東京圏の若者世代や子育て世代をターゲットとして、つくば市の住みやすさなどをPRする移住フェアを都内で開催したり、筑波大生などと市の魅力を発見し、情報発信する協働事業、市民や来訪者等に「科学のまちつくば」を実感していただくためのBiViつくば交流サロンでの展示イベントなどの開催、つくば市公式フェイスブックなどのSNSを活用した情報発信、職員のプロモーションスキルアップのためのセミナー開催やラヂオつくばへの番組出演などを行ってまいりました。
 シティプロモーションの効果につきましては、直接的な効果測定は大変難しいところではございますが、市内の人口増加やプレスリリースに対する新聞掲載率の増加、つくば市公式フェイスブック「つくばファンクラブ」における「いいね」数の増加などに鑑みますと、一定の効果があったものと考えております。
 これまでのシティプロモーションは、どちらかといえばイメージ戦略に重きを置いたものでありましたが、今後は、つくばの具体的な魅力に、より特化したプロモーションに力を入れていく必要があると考えております。
 そのため、今後の取り組みの方向性といたしましては、つくば市の住みやすさや魅力などを体験型でPRする移住フェアの実施やBiViつくば交流サロンにおける企画の充実等を図ってまいります。
 具体的には、これまで実施してきた小学生向けの科学実験講座や市内研究機関等によるサイエンスカフェ等の科学関連イベントなどに加えまして、今後は、市内の医療機関や企業等とも連携を強化して、つくばならではの職業体験講座やCSR活動等の分野にも幅を広げて、さまざまな科学や体験イベントを企画・実施することで、より多くの方につくば市の魅力を直接実感していただけるようなプロモーションにシフトしてまいります。

黒田健祐:
 ご答弁ありがとうございました。それでは、低炭素ガイドラインから、何点か順次質問させていただこうかと思います。
 このガイドラインを読まさせていただきまして、この中でも触れられています研究学園地区の更新と公務員宿舎跡地売却、沿線開発など新たな開発が見込まれるということですが、まだ案段階なので、事前相談ですか、これからだろうとは思いますが、何か具体的な国側からのアプローチとか、そういった見込みというんですかね。そういったもの、もしわかればお教えいただければと思います。

政策イノベーション部長:
 議員ご指摘のとおり、まだ案という段階でございますが、具体的な事業者様のお名前は申し上げられませんが、複数者から、その街区などにつきましてのご相談は受けているという状況でございまして、実際にこのガイドラインにつきましても好感触を得ているというところで、ぜひ活用させていただきたいという相談は受けているところでございます。

黒田健祐:
 まだ明かせないこともあるかと思いますが、その街区というのは、研究学園、公務員跡地ですとか、そこら辺、また沿線開発地区もまだたくさん残っているかと思いますが、そこら辺ということですか。

政策イノベーション部長:
 申しわけございません、ちょっとお答えすることは、申しわけございません。

黒田健祐:
 それでは、インセンティブについて最初の答弁で言及ございまして、事業者、住民、これからインセンティブを考えられているというお話でした。ガイドライン見ますと、認定して、その旨を建築物や広告等に表示できるとか、市のホームページでも公表すると、ここやっていますよと、そういうのをインセンティブとして一例は示されていると思いますが、個人に対してはどういったものを検討されているのかなというのをちょっとお伺いしたいです。
 というのは、例えば建物性能に関する補助金ということですと、現在も、クリーンエネルギーの補助事業で、例えばLCCM住宅には50万円出しますよとか、さまざまやられていると思いますが、それに類するものなのか、どういう形でやられるのか、まだこれからだと思いますが、ちょっとお考えをお聞かせいただければと思います。

政策イノベーション部長:
 現在、パブリックコメントを実施中であるため、方向性を含め、具体的な検討はこれからになりますが、ただ、実際、策定検討委員会などの議論でも、そのインセンティブにつきましては議論の対象になっておりまして、そういった中では、先ほど議員がご指摘されましたとおり、個人の住宅に対して、今やっているような補助金を交付するといったことを一つ候補としては考えるべきではないかといったご意見はいただいております。
 そういった際に、既存のものとの整理というのが、ご指摘のとおり重要な問題になってくると思います。そこはちょっと予算との兼ね合い等もありますが、ただ、つくば市の考え方としましては、より高いレベルの低炭素のまちづくりを進めていきたいと考えておりまして、そういったことで、今回ある意味ほかの全国どこにも見られないような先進的な指針を策定しておりますので、できる限りそういったインセンティブもこちらのほうに誘導していきたいと考えています。

黒田健祐:
 今回のガイドラインに関しましては、建物、街区というところで二酸化炭素の削減が主目的だと思います。インセンティブもつけてこれからやっていくというところですが、それ以上に、個々人に対するイメージの向上というのはすごい大切なのかなと思っております。この種のスマートシティとかサステナブルシティとか、いろいろと他市の事業を見ても生活の質の向上を提示して可能性を感じる。もちろんつくば市においても、環境モデル都市を推進していたり、既に読ませていただいた中では、スマ・エコシティとか、低炭素のやっているような街区もあったりとか、実際やられている方々いますし、そういったものをいかに個々人に対して、こういう生活が待っていますよ、こういうライフスタイルがありますよと、いかに落し込むというか、そのイメージの訴求というのがポイントになってくるのかなと思いますが、このガイドラインを今後利用していくに当たって、このあたりどのように考えているかというのをお聞かせいただければと思います。

政策イノベーション部長:
 ご指摘いただきましたとおり、実際中身をつくったとしても、それを使っていただくというためには、その理解を深めていただくことが重要であると考えておりまして、そういった意味でも、先ほど申し上げましたインセンティブの内容を踏まえまして、事業者様、また個人の皆様にもプロモーションを進めていきたいと思っておりますが、その際には、実際にこの建物を行うとどういったメリットがあるのか、例えば先ほど申し上げました災害に強いであるとか、実際に環境に優しいもそうですが、そういったその他のメリットも含めて、PR、プロモーションしていくことが重要ではないかと考えております。

黒田健祐:
 これは断られたら結構なんですが、このガイドラインの先に、交通部門と建物、街区を一体にした計画の策定、今、限定をされているかと。先の話にはなるかと思いますが、どのぐらいのスパンで考えられているのかというのを、立地適正化計画の策定とかも必要なのかと思いますが、そこらのタイムスパンというのをわかる範囲でお教えいただければと思います。

政策イノベーション部長:
 今、ご指摘いただきましたのは、平成24年に施行されましたエコまち法に基づく低炭素まちづくり計画のことかと思います。実際そちらのほうは、今回の建物、街区のほかに、交通なども含めた低炭素のまちづくりをどう進めていくべきなのか、そういったものを計画することがこの法律上で定められております。
 そちらにつきましては、今、正直、まだ具体的なスパンは決まっておりませんが、ただ、既に全国でも23の都市で低炭素まちづくり計画が策定されておりますので、そういった中身も我々としては勉強させていただきながら進めていきたいと考えております。

黒田健祐:
 今回この質問取り上げさせていただきましたのは、パブリックコメントに出ているのを見させていただいて、前々回ですか、緑の計画等の質問もさせていただく中でちょっと質問させていただいたところです。
 繰り返しになるかと思いますが、低炭素ガイドラインにおいて、もちろん二酸化炭素削減するということが目的なのでしょうけれども、こういうライフスタイルのイメージを個々人に与えて、その生活のわくわく感といいますか、生活の質の高さのイメージの共有、これらがポイントになってくるのかなと思います。魅力ある持続可能な発展し続けるまちを目指していく上で、つくば、緑、自然景観、あと科学、子育て、教育、まちづくりに関してこれらに何か収れんしていける部分が一つここはあるのかなというイメージを、私のイメージ段階ですが、持っておりますし、一個一個やれることを着実に積み上げていっていただければと思います。
 最後に、市長の考え方というのもちょっとお聞かせいただいて、この質問は終わりにしようかと思います。

市長:
 議員のご指摘している点は非常に重要だと思っていまして、どういう生活がそこで営まれるかというイメージを持つということは、今の公室長の答弁にもありましたが、シティプロモーションの面からも重要だろうと思っております。今回のガイドラインは、省エネ法の誘導基準よりも高い基準を設定しています。高い基準を設定していますが、それをむしろ積極的に選択してくださるような方がふえていくのがまちとしては理想形なのではないかと思いますし、実際さまざま、今、市内の街区でもスマートの取り組みをされているところありますが、比較的高価であってもそういうところを選ぶ方がふえているというのは、そういうものを求めている層が確実にいるということであり、またそれが誇りに思えるようなことでもあるから、プラス経済的なインセンティブ等もあるということだと思うんですね。
 国連の持続可能開発目標でも当然この温暖化問題というのは大きなものですし、つくば市も環境モデル都市として低炭素のまちづくり進めていますが、私が目指す「世界の明日が見えるまち」と全く方向性を一にするものですので、積極的に進めていきたいと考えております。

黒田健祐:
 続きまして、シティプロモーションについてお伺いをさせていただこうかと思います。
 昨年の6月ですか、「かよえるかえるつくば」ということで第1回目の移住フェアを行って、この間1年間で4回ほど行っているんですかね。そのほか移住体験バスツアーなど、そういったものの復活させながら、さまざま手を打たれているかと思います。まず、答弁の中にありました移住フェアの実績についてお教えいただければと思います。

市長公室長:
 昨年の移住フェアでございますが、こちらは地方創生の推進交付金を活用しまして3カ年計画で実施している事業でございます。昨年は都内で3回ほど開催いたしました。以前、黒田議員のご質問にも答えた経緯がございますけれども、四つのテーマを設けまして、総合的な情報提供と移住相談会を庁内の各部署と民間事業者、それから子育てのサークルの方とか、大学、それから移住者の方などと協働で行っております。去年は3回で、合計で650人の方に来場いただきまして、アンケートの結果では、移住に興味を持ちましたとか、つくば市に移住してみたいなどの好評価をいただいているところでございます。

黒田健祐:
 実績も出て、まだまだこれからというところだと思いますが、今年度の予定とか計画について、あればお教えいただければと思います。

市長公室長:
 今年度の移住フェアも、年間3回を予定しております。まず、1回目は、6月9日に既に都内で実施いたしまして、こちらはマンションのイベントと同時開催ということで、つくばの住みやすさや魅力をPRしてまいりました。それから、2回目と3回目は、実際につくばに来ていただきまして、体験型の移住ツアーを実施したいと考えております。
 昨年の来場アンケートで、移住したらやってみたいことの1位、2位が、農業体験関係とサイクリングということでしたので、2回目は農業体験移住ツアー、3回目がサイクリングの体験移住ツアーを実施してまいりたいと考えております。

黒田健祐:
 最初のご答弁でもイメージから具体的にというところで、それに基づいて具体的にこのフェア自体も形を変えてやれているのかなという印象は受けました。今後もぜひ積極的に進めていっていただければと思います。
 あともう1点、BiViなどつくば総合インフォメーションセンターですか、これに関しても言及されていたと思いますが、交流サロンの現在の活用状況等についてご答弁いただければと思います。

市長公室長:
 BiViつくばの交流サロンにつきましては、昨年の実績をお答えさせていただきたいと思います。
 交流サロンで、さまざまなイベントや展示会を実施いたしております。そのうち催事開催につきましては、年間182回、月に平均15回ですので、2日に1回は何かの催事をやっているという状況でございます。参加者の人数は5,383人、平均1回当たり30人の参加をいただいているようなイベントとなっております。
 イベントの内容としましては、先ほども申し上げましたが、子供向けの科学実験講座ですとか、ジオカフェ、駅前の健康交流サロンなど、また大学の公開講座や研究機関のサイエンスカフェなどを実施いたしております。
 また、そのほかに展示会といたしましては、19種類の展示会をやりまして、236日間実施をしたという実績でございます。

黒田健祐:
 さまざまな活用がされている様子を伺うことができました。また、今後、交流サロンにおいて計画していること等あればお聞かせいただければと思います。

市長公室長:
 今年度は、これまでの催事とか展示会は引き続き実施していく予定でございます。それに加えまして、今年度は、科学分野だけでなく、より広範囲なテーマ、国際交流ですとか、ヘルスケアですとか、CSRなどの分野にも拡大をいたしまして、各種イベントなどを企画、実施して、新しい来場者ですとかリピーターをふやしていきたいと考えております。

黒田健祐:
 ぜひこれも積極的に進めていっていただければと思います。
 最後に、市長も先ほどの質問でちょっと触れられたと思うんですが、シティプロモーションに関してのお考えというのを最後お聞かせいただいて、この質問を終わろうかと思います。

市長:
 シティプロモーションについての考え方、シティプロモーションは何をするかというと、要するにまちを売るということだと思いますが、私も、例えばコーチングの営業を全国の自治体にしたり、今、野菜を売っていたりするわけですが、売るためには、まずその商品が絶対的によくないと、どれだけ取り繕っても何をしても売れないわけだし、ただ、いい商品だからといって何もしないで売れるかというと、そうでもなくて、やはりそこは戦略的なプロモーションが必要になるわけですね。
 シティプロモーションで何を売るかというのを一言で言えば、つくばのライフスタイルを売るということなんだろうと思います。市民が非常に豊かな生活を日々送っているとか、子育てを楽しんでいるとか、充実した教育が受けられているとか、安心の福祉があるとか、そういったものをさまざまに充実させていって、その中でのプロモーションというがあると思っています。移住として先ほども公室長答弁ありましたが、余り大きく移住とするよりも、データを分析して、戦略的にどういうクラスターに対してアプローチをしていくかとか、先日の移住フェアではアンケートが300件ほどとれたということで、そういったアンケートからどういう層に対してどういうアプローチを具体的にしていくかということを考えていくということですね。
 そういったことと合わせて、どういう世代かということで、今回は、例えばインスタグラムを活用して情報発信、これ今度プレスリリースを出すということですが、つくばで学ぶ大学生がその情報を発信をしてくれるような中で、大学生のシビックライフを醸成していこうというような動き、事業を行っていく予定です。
 それから、動画についても、今度、私のつくばライフということで、2分程度でテンポよく展開するイメージ動画をつくっていって、どういうふうに生活を楽しんでいるか、とんがった移住者を打ち出していくというようなことで、若手移住者にフォーカスをして打ち出していきたいと考えております。
 そういったことを総合的にやりながら、「世界の明日が見えるまち」を目指して、これも公約の中に掲げていますが、「一緒に住まない?」と実際に誘いたくなるようなまちを、具体的な中身とともに進めていきたいと思っております。

黒田健祐:
 よろしく申し上げさせていただいて、私の質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

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