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令和5年12月定例会一般質問(つくバス減便に伴うつくば市の公共交通政策への影響について/高齢者日常生活支援事業(すけっとくん)について)

【要旨】

1 つくバス減便に伴うつくば市の公共交通政策への影響について
 人材不足と時間外労働の規制により減便が報じられているが、つくば市の公共交通政策への影響について伺います。
2 高齢者日常生活支援事業(すけっとくん)について
 現状と課題について伺います。


【会議録】

黒田健祐:
 つくば自民党の黒田でございます。通告に従いまして、一般質問を行います。
 まず、1番目でございます。つくバス減便に伴うつくば市の公共交通政策への影響についてお伺いをいたします。
 人材不足と時間外労働の規制により減便が報じられておりますが、つくば市の公共交通政策への影響について、お伺いをさせていただきます。
 2点目でございます。高齢者日常生活支援事業、すけっとくんについてお伺いをいたします。
 現状と課題について、お伺いをいたします。
 以上、壇上からになります。よろしくお願いいたします。

都市計画部長:
 つくバスの減便に伴うつくば市の公共交通への影響については、令和6年4月からバス運転士の改善基準告示の改正や慢性化したバス運転士の不足の対応のため、つくバスは減便となる予定でございます。
 つくバスは、既成市街地とTXの市内各駅を結び、通勤や通学利用が多く、利用者への影響が懸念されます。このため、特に平日の朝便と夜便に優先的にバス運転士を確保し、運行時間を調整することで、影響を最小限にとどめるよう関東鉄道株式会社と調整していますが、現時点では昼間時間帯が主に減便となり、平日・土日祝日とも317便から、平日が273便、土日祝日が213便となることが想定されます。

福祉部長:
 高齢者日常生活支援事業、すけっとくんについては、令和5年10月1日現在、75歳以上の独り暮らし世帯6,740世帯、75歳以上の高齢者世帯3,560世帯を対象に、申請のあった1,151世帯に助成券の交付を行っています。
 課題として、交付対象世帯数に対して助成券交付率が約12%と低いことが挙げられるため、今年度は、市広報紙4月号及びホームページ等での周知のほか、市広報紙9月号に新たに作成した高齢者サービス暮らしの応援ガイドブックを折り込み、配布しています。

黒田健祐:
 順次、2次質問以降させていただきます。
 まず、つくバスです。1次答弁からも、昼間の時間帯での減便が大きいということだろうと思います。そうすると、この時間帯の利用者の多くは、恐らく高齢者の方ではないのかなと推測されます。実際、減便されることによって、御高齢の方からの不安の声も聞こえてきています。
 このことから、つくバスの減便に伴う高齢者の移動についてどのように補完していくのか等、御答弁いただければと思います。

都市計画部長:
 つくバス減便に伴う高齢者の移動につきましては、運行ダイヤに合わせ御利用をいただくとともに、一般のタクシーやつくタク、福祉タクシー助成券等を活用いただきたいと考えています。
 なお、高齢者利用の多いつくタクについては、12月から3か月間、AIオンデマンドシステムの実証実験を行っています。アプリにより24時間ウェブ予約に対応するほか、効率的な配車により、1時間に複数回運行を行うことについて、効果検証を行っています。
 これからも利便性が高く、多くの方が利用できる環境づくりに努めてまいります。

黒田健祐:
 最後、市長に伺いたいんですけれども、このような市の公共交通の現状について、今回減ってしまうということで、社会情勢とかもあるんでしょうが、市長、この件に関してどのように考えているのか、伺いたいと思います。

市長:
 議員御指摘のように、非常に重要な問題だと思っていまして、いわゆる2024年問題ですけれども、全国的な課題として、これからバス、公共交通がかなり厳しい、より厳しい状況になっていってしまうことは間違いないと思っていますし、県南でももう軒並み減便というのが発表されています。非常に危惧をしています。
 特に、つくバスは、せっかく新型コロナウイルスの影響から改善してきた中で利用者も伸びてきたんですが、ここで減便となることは、これ非常に残念だと思っていますけれども、こういう状況でつくバスを維持していくためにどのようなことができるかというのは、ちょうど令和7年度が地域公共交通計画の改正のタイミングですので、令和7年度末です。ここで、民間路線バスとつくバスの路線の再精査というのを行う必要があると思っています。今もできるだけ重複しないようにということをやっていますが、バスの限られた運転手を最大限活躍していくためには、相当繊細な調整が必要だろうと思っています。
 それから、高齢者の利用が多いつくタクについては、AIオンデマンドシステムの実証実験を行って、より使いやすく身近な移動手段となるように検討していきたいと思っていますが、やはりこれ市だけでできる範囲をちょっと超えているものもあるなということも思っていますので、交通事業者はもとより、国や県、そして周辺自治体との協力もしながら取り組んでいきたいと思いますし、今般、ライドシェアが非常に大きな話題になっておりますけれども、ちょうど明日、有志の自治体、およそ数百自治体でつくっている団体で国交省の要望作業にも行きますけれども、私自身も、市内で会社の経営者がタクシー会社を経営していたけれども、やはりもう高齢化で運転手もいなくてリスクも高いから廃業したというような事例も聞いておりますので、どんどん地域の足がなくなっていく中では、やはりよりどのような形で地域の足を守り、そして新しくつくっていくかということも考えていかないと、本当に移動できない人がどんどん増えていってしまうと考えておりますので、そのような危機感を持って、他自治体の首長等とも連携しながら、あらゆる手段を講じて地域の足を守るために努力していきたいと考えております。

黒田健祐:
 ぜひよろしくお願いいたします。
 コロナも明けて回復基調ということで、今年度は4月、8月のデータを見ますと利用者が46万人を超えていますので、多分恐らく令和5年度はコロナ前よりも過去最高の利用者の見込みなのかなというところだと思います。かつ、令和4年度の市民調査からも住みにくい理由として、やっぱり交通の便が悪いというのがこれ断トツ、突出しています。これは、地方都市は大体、この問題というのはしようがないのかなという面もあるんですが、加えて公共交通の不満足度も高いですよね。
 ただ、私も議員なりたての頃の市民調査をさっき見返していたんですが、平成27年度です。公共交通満足度が33%で、不満足度が約53%でした。平成29年度も多分そんな変わらなかったと思います。令和4年度は、公共交通に関しては42%、不満足度46%と大きく、この間、これ行政の担当課含め、努力もあって、改善をしてきたところなのかなとも思っています。
 そういった中でも、社会情勢といえばそうなんでしょうが、やはり市民の方々、通勤通学は働く方々、若い方とかなんでしょうけれども、今回、昼間減便するということで、高齢者の皆様の足に影響する部分というのはあると思いますので、最小限に影響をとどめて、総合的に公共交通政策考えていっていただきたいという意見をちょっと申し上げさせていただいて、こちらは終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、すけっとくんについて、2次質問させていただきます。
 対応できる業者が増えたみたいですが、その理由と効果についてお伺いいたします。

福祉部長:
 すけっとくんは、シルバー人材センターと協定を締結し、事業を実施していましたが、特に草刈り作業や庭木の剪定作業が集中する時期に対応が間に合わず、作業まで数か月待ちとなったために、令和4年11月に新たに3事業所と協定を締結しました。
 今年度は、11月27日現在、全体の約14%を新しく協定を締結した事業所が請け負っており、作業までの期間を短縮することができたと考えています。

黒田健祐:
 独居老人、独居高齢者を地域で見守るという点で、すけっとくんを区会等で流通させること、または似たような制度設計を行うと、地域が独居の高齢者の方を見守るという効果があるのかなということでちょっと今回質問させていただきました。
 また、それらを行う場合、どのようなハードルがあるのか、お答えいただければと思います。

福祉部長:
 住民主体の活動として、ごみ出しや草刈り作業などを行っている地域もありまして、地域の支え合いの体制づくりを推進する生活支援体制整備事業を通じて、ほかの地域にも活動を紹介しています。
 今後、すけっとくん事業を住民主体の活動に活用できるか、検討していきたいと思っています。

黒田健祐:
 最後、要望と意見というか、ちょっとお話をさせていただいて終わりたいと思います。
 独居の高齢者の方というのは、このつくばでも増えていくと思います。国も取り組んでいくということを言っていますし、前回の9月定例会においては飯岡議員が質問されていますし、今定例会では先ほど木村清隆議員も孤独・孤立という中で高齢者の部分ありましたので、触れているなど、結構議員の方々の注目というのも集まってきている分野なのかなとも思っています。
 近くに住む区長、民生委員の方と話して、すけっとくんという事業があって、ただではやっぱりなかなか頼みづらいから、こういったお金が安いもので介在させればきっかけにもなるし、地域が見守るのにある程度いいのではないかみたいな、そういったお話がありましたので、前回もちょっと取り上げさせていただいたんですけれども、今回も取り上げさせていただきました。
 それで、令和4年度の決算書、前回の多分飯岡議員への答弁でも、独り暮らし等の老人福祉に対する事業が述べられていたと思います。ちょっと数字的なお話をさせていいただきますと、今回、私の答弁の対象者が、大体1万世帯ぐらいですよね。75歳以上の独り暮らしが6,740、75歳以上が3,500ですから、大体1万世帯ぐらいですよね。前回、飯岡議員の質問ですと、65歳以上で高齢者単身世帯数が1万682、ちょっと数字の切り方違うんですけれども、大体そのぐらいの世帯があると思います。
 実際、今、市で独り暮らし等の老人福祉に要する経費というところで、実際やられている事業としては高齢者の緊急通報システム、その設置事業とか、あと独り暮らしの高齢者を対象とした愛の定期便ですよね。あとは宅食もやられているかと思います。
 もちろんそれだけではなくて、地域包括センターの見守りですとか、民生委員の方のそういったのも、いろいろ複合的に多分やられていると思うんですが、数字の話をさせていただくと、例えば緊急通報システム、これはこれで有用な事業だと思いますが、あとは数字の切り方もおのおの若干違いますので、65歳以上で例えば重度の身体障害がある独り暮らしの老人、または75歳ですとかおのおの多分要件が違いますけれども、大体100とか、これは183ですから、大体200ぐらいですよね。愛の定期便も、大体40件台ぐらいですね。宅食に関しても、大体125。ですから、1万世帯を大体母数とすると、これはこれで必要な事業ではありますけれども、そんなに刺さっていないのかなとも感じられます。
 この高齢者の日常支援事業に関しては、大体1,000世帯ぐらい、交付者数が1,000人ということで大体12%という、それも答弁の中ではちょっと低いんでもうちょっと頑張りたいみたいなお話がありましたけれども、こっちを広げていけば、多分補足する対象の人数というのは結構取れるのではないのかなと思って、今回質問をつくりながら思ったところです。
 もちろんこれ、すけっとくんは、業者の人にお金払って簡易な仕事をやってもらうというところですので、例えば木を1本切るにしても切り方間違ってトラブルになるケースとかもあるんで、そのまま地域に適用した場合、そのトラブルどうするのかという話はあるのかもしれないですが、このやり方によっては結構、地域がこういった単身の高齢者の方を見守るという制度に非常になり得るのではないかというところで、今回質問をさせていただいたところです。
 この制度設計、いろいろごみ出しの件も言及されていましたけれども、例えば今500円で切っていますけれども、200円とか300円で切って、区会で、例えばやる気がある区会から実験的にやるとか、そこは多分市民部も関わってくる部分なので、福祉部だけではなくて、多分制度設計によってはいろいろあると思うんですけれども、やりようによっては結構、この独居の高齢者を見守るという点で、非常にこのすけっとくん制度をうまくカスタマイズすれば有用なものになるのではないかなということを最後、申し上げさせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。

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